書籍紹介

残念シニアにならない!下園壮太 著「50代から心を整える技術」を読む

下園壮太 著「自衛隊メンタル教官が教える 50代から心を整える技術」を読み終えました。

丸善ジュンク堂で紹介されていたのを、偶然見つけて購入したのですが、私が購入した時はまだ数十冊並んでいたものが、今日その棚を見たらもう残り3冊。結構話題の書籍のようです。

こんな人に読んでほしい

  • 40歳代後半に突入された方
  • 最近なんだか涙もろくなったなぁと感じている方
  • 歳をとると丸くなるって聞くけど、そんなことないよねって人をよく見かける方

 

著者はこんな人

56歳で定年(自衛官の定年は54〜56歳とのこと)された元自衛官。

在職中は、陸上自衛隊で、隊員たちのメンタルヘルス教育を担当する「心理幹部」として20年間勤務されていたそうです。

Kaz
Kaz
そんな職務があるんだーと、驚きました。

具体的には、鬱やストレスへの対策を考えたり、自殺・事故のアフターケアに関わってこられたとのことです。

 

また、著者自身も42歳で鬱になり、精神科を受診し1ヶ月休職を経験。ただ元の自分に戻れたと思えるまでに1年間リハビリが必要だったんだそうです。

そんな著者が、50代、そして定年というターニングポイントにおいて、メンタル面で起こる様々な変容が、自身が見てきた、また体験した「鬱」というモノと、とても酷似している というところから、この書籍は始まります。

読みどころ

個人的に印象に残った内容を、以下書籍のページ数とともにご案内します。

50代が直面する3つの変化 p.20〜

  1. 地頭・地こころが低下する
  2. 新たなことへのチャレンジ意欲が低下する
  3. ストレス耐性が低下する

①は、単純に言えば、若い頃ならできたことができなくなること。

②は、「変化」よりも「継続」した方がリスクが少ないと本能が判断すること。

この2つは、まあ、そうだよね、ってところかと思いますが、③ストレス耐性が低下する これが一番のポイントと感じました。

 

ストレス耐性が低下=感情をマネジメントできなくなる

50代はエネルギーそのものが低下します。

感情のコントロールにもエネルギーが必要です。ところが、それが低下しているため感情をコントロールすることができなくなるのです。

結果、ちょっといイラっとする事が起こっただけで、急に怒りが爆発するといった事態が生じてしまうんだそうです。

 

お酒を飲むと、泣き出したり怒り出したりする人がいますが、あれが正に感情のコントーロールが効かなくなっている状態です。

歳を重ねると丸くなると言われますが、実はそれとは真逆。

ストレス耐性が低下し、特に人間関係にストレスを感じやすくなり、イライラしやすくなったり、引き込もったり ということが起きがちなのが、50代以降なのです。

今の自分を冷静に分析  p.43〜

著者がカウンセリングを通じて、定年後の障害となり得ると感じている思考の癖が4つ、チェックポイントとして、紹介されています。

  1. 固定的な目標意識を持っていないか
  2. 被害者意識が考え方の軸になっていないか
  3. 生活のほとんどを仕事で埋めていないか
  4. 何ごとも「我慢で乗り切る」ことが大好きではないか

 

要は、このチェックに当てはまるほど、残念シニアになる可能性が高いということですね。

4タイプの残念シニア  p.79〜

  1. イライラ迷惑老人 ー抑圧が外れて、暴発
  2. 孤立がんこ老人 ープライドが高いゆえに、「人に頼れない」
  3. しがみつき老人 ー酒やギャンブル、万引きがやめられない
  4. 不機嫌老人 ー何も準備してこず、不平不満ばかり

いずれも著者がカウンセリング現場などで発見した残念シニアのタイプです。

 

もしかしたら、思い当たる人が身近にいたり、

残念老人予備軍
残念老人予備軍
あ、なんか、これ、私なりそうかも。。

という方もいらしゃるのではないでしょうか?

3章・4章ではその対処法が述べられています

定年になってから急に気づいてあわてても、なかなかうまくは行きません。

著者はそれを「急ハンドル」と呼んでいます。

リハーサル・準備期間が必要

一例として、定年後の「田舎暮らし」の成功・失敗の話が挙げられています。

成功している人は、長期休暇時にリサーチしたり、お試しに住んでみて現地の人とつながりを育ててみたいなど、田舎暮らしのリハーサルをしていた人なんだそうです。

これと同じで、急ハンドルにならなよう、定年までに準備をして行きましょう、その期間がまさに50代なのです というのが著者の主張です。

衰えは始まったとはいえ、まだエネルギーがあるうちに

全部で220ページ程の書籍ですが、その半分108ページ以降の第3章と第4章は、準備の仕方、対処法に割かれています。

それは、

  1. 価値観をほぐす、自分も人も「こうあるべき」を緩める
  2. 新たな目標と生きがい、自己満足するスキルを身につける

この2つです。

①では、人の心の特徴と、「子供の心」「大人の心」という概念、

②では、感情の特徴と、高い目標ではなく「そこそこ目標」を目指し、「役に立つ」以外の楽しみを見つける といったことが述べられています。

感想

コロナ以降、自宅での仕事がほとんどになったこともあり、外出の機会も減り、外に出るのが億劫、明らかにエネルギー量が減っている自分に気づきました。

私の場合、なるとすれば、②孤立がんこ老人 だろうなぁとも感じました。

 

上述されているような残念シニアになりたい人は誰一人としていないでしょう。

でも、頭で考える以上に、メンタルケアは難しいことです。

書籍の帯に「老後の一番の資産はお金よりメンタル!」と大きく書かれていますが、お金<身体(メンタル含む)は、確かにその通りでしょう。

Kaz
Kaz
このブログはもともと資産形成ブログなのですが、まさに身につまされた1冊でした。未読の方はぜひ。